自由の形

自由の形

先日、飯塚日新館中学校の文化祭「柏陽祭」に行ってきました。
そこで、中学2年生の女子生徒の「青年の主張」を聴きました。
タイトルは「アメリカで出会った自由の形」。
とても素晴らしいスピーチでした。

彼女は今年の春、アメリカ・カリフォルニアでの研修に参加しました。
そこでまず驚いたのが、人々の姿だったそうです。
年齢も、性別も、体型も関係なく、自分の好きな色の服を身につけ、堂々と街を歩いている。
さらに、スタンフォード大学を訪れたときには、キャンパスの噴水のそばで学生たちが音楽に合わせて歌ったり踊ったりしていました。
何か特別なイベントがあったわけではありません。
「歌いたいから歌う」「踊りたいから踊る」。
周りからどう見られるかよりも、自分がどうしたいのか。
そこに彼女は、日本とは少し違う「自由の形」を感じたのだと思います。

でも、私がこのスピーチを素晴らしいと思ったのは、「アメリカは自由で素晴らしい」という話だけで終わらなかったことです。
日本に帰ってきて、今度は日本の良さにも気づいています。
周囲との調和を大切にすること。
相手を思いやること。
礼儀正しさ。
アメリカで違う文化に触れたからこそ、それまで当たり前だった日本の良さも見えてきた。
そして、「自分らしく生きること」と「周囲を思いやること」。
どちらかではなく、両方を大切にしたいという考えにたどり着いています。

私は、海外に行くことの素晴らしさは、ここにあるのだと思います。
違う国へ行き、違う文化や価値観に実際に触れる。
すると、日本にいるだけでは当たり前すぎて見えなかった、日本という国も見えてくる。
良いところもあれば、考えなければならないところもある。
大切なのは、どちらが正しいかを決めることではありません。
違うものを実際に見たからこそ、自分なりに考えることができる。
そして、その経験をこれからの自分の生き方につなげていく。
彼女は最後に、自分の意見を伝える勇気を持ち、お互いの違いを尊重できる社会を実現できる一人になりたい、と語っていました。

見たことが、考えることにつながる。
考えたことが、これからの生き方につながる。
私は、これこそ「学び」なのだと思います。

海外に行ったことが大切なのではなく、そこで何を見て、何を感じ、帰ってきて何を考えたのか。
そして、それをこれからの自分にどう生かしていくのか。
一つの経験を、そこまで自分の中で深めた彼女の言葉に、感銘を受けました。
素晴らしいスピーチを聴かせてもらいました。