先日、うちの先生と食事をしているとき、こんな話になりました。
「最近、高校数学の問題をもう一度解き直しているんですけど、数学ってこんなに面白かったんですね。気づいたら夜中になってます」
実はこの先生、英語の先生です。
私も入試問題を解き始めて、気づけば数時間経っていた、なんてことがあります。
「塾講師あるある」かもしれません。
勉強には、あるところを超えると急に面白くなる瞬間があります。
数学なら、最初は公式を覚えたり、解き方を身につけたりする。
それが積み重なってくると、
「あ、この考え方がここでも使えるのか」
「この問題とあの問題はつながっているんだ」
そんなことが見えるようになります。
英語でも同じでしょう。
単語や文法を一つひとつ覚えているときは大変でも、それが積み重なると、英文が少しずつ文章として読めるようになる。
「分かる」が増える。
「できる」が増える。
それぞれの知識がつながり始める。
そして、もっと知りたくなる。
ここまで来ると、勉強はずいぶん面白くなります。
受験を乗り越えた人や、勉強に限らず何か一つのことに本気で打ち込んだ経験のある人なら、なんとなく分かってもらえるのではないでしょうか。
問題は、そこまでどうやってたどり着くかです。
面白くなる前には、なかなか分からない時期もあります。
思うようにできない時期もあります。
だからこそ、ある時期には「ガッとやる」ことも必要なのだと思います。
そのとき大切なのは、曖昧な努力をしないことです。
「今日は数学を頑張ろう」
ではなく、
「今日はここからここまでやる」
「この時間は数学だけをやる」
と、やる分量と時間を決める。
そして、決めたことは必ず守る。
まずは一週間でもいい。
面白いかどうかを考える前に、決めたことを徹底してやってみる。
すると、昨日まで分からなかったことが分かるようになったり、解けなかった問題が解けるようになったりする。
そして、ある瞬間に、
「あれ、なんか面白いぞ」
と思うときが来るかもしれません。
そこが一つの「限界点」なのだと思います。
9月に入りました。
受験生にとって、ここからの数か月は、一つのことに本気で打ち込めるとても貴重な時間です。
合格することはもちろん大切です。
でも、受験を通して、夢中になって勉強した経験そのものも、きっとその後の人生に残ります。
受験生のみんなにも、いつか、
「気づいたらこんな時間になっていた」
そんな瞬間を味わってほしいと思います。
そして、その先に、自分でも知らなかった「面白さ」が待っているかもしれません。
面白くなる、その先まで
